反抗期とは、他人からの指示に反抗したり、他人とのコミュニケーションを避けようとする時期です。
イヤイヤ連発の2~4歳の第1次反抗期、親や先生から言われたことに反発したり、乱暴したり、一人でふさぎ込んだりする10代の第2次反抗期があるとされています。
ママ自身の10代はいかがでした?
親や先生への口答え、誰にも会いたくない時期、心当たりはありませんか?
私はそりゃもう・・・口答えはもちろん、ヘリクツを並べ、今考えるとちっちゃーな事でウジウジ、メソメソしていました。
ママはイライラ、「どうすればいいの?」と悩むこの時期ですが、反抗期は健全な成長のしるしです。
イヤイヤ連発の幼児も、それまでは赤ちゃんとして何でもママがしてくれていたけど、自分でできるようになって、その子が感じたこと。
それが初めての「自由」。
「あっち」へ行きたいと思っていても、抱っこで連れて行かれるのは「こっち」。
それが自由になると、自分が行きたいところに、自分の足で行く。
「おかずのカボチャ」が食べたいんだけど、スプーンで差し出されたのは「ごはん」。
それが自由になると、食べたいものを自分で選んで、自分で食べる。
「車のおもちゃ」で遊びたいのに、目の前に置かれたのは「とびだす絵本」。
それが自由になると、遊びたいおもちゃで、自分で遊ぶ。
ママがしてあげることで、知らず知らずのうちに子どもの行動を制限しているんです。
自由を知ってしまうと、その制限がイヤイヤになっちゃうんですね。
同じことが10代にもあります。
一人で出かけることや、時間を好きなことに使うなど、10代になると自分で判断して行動できる「自由」を知ります。
それまでは親の管理のもと行動していたのに、「自由」を知ると、自分のことは自分で。
つまり「自立」の始まりです。
2~4歳のイヤイヤ期に入ると、ママがなにか言うと「イヤッ!」を連発。
そしてあらゆることを自分でしたがります。
ママが手伝おうとすると「せんでっ!」とプリプリ(怒)。
しかし、相手は生まれて2~4年の幼児です。
思うようにできずに、「キーッ」とかんしゃくを起こすこともあるでしょう。
でも、これも成長。
危険じゃないことなら、あたたかい目で見守ってあげてください。
しれーっと、わからないように手助けしてあげてもいいですね。
ちゃんとできれば、「すごーい!一人でできたね!」と褒めてあげてください。
そうすればその子も「フフン♪一人でできるもーん!」と自信をつけることができて、練習すればママの負担が減ることにもつながります。
ママがしてあげることで、「キレイに!」「すばやく!」「確実に!」できるのですが、実は「子どもが一人でできるようになるチャンス」をママが奪っているとしたら?
ママだけではなく、パパやおじいちゃん、おばあちゃんの「してあげたい気持ち」。
その子の成長のためにその気持ちをガマンしてあげることも「やさしさ」です。
さて、ここまでは「まぁ、かわいい」で済む幼児のお話でしたが、ママが頭を悩ませるのはむしろこっち。
10代の反抗期にはどう対処するべきか?
「親は自分より偉くて、指示や命令は絶対守らなきゃ。」そう思っていたとしても、自分で判断するようになってからは、親からの指示や命令も「それ、おかしくない?」「なんで、今やらなきゃいけないの?」という疑問が出てきます。
ママからの指示が、つじつまの合わないことならツッコミが入ります。
「部屋をいつもキレイに?パパとママの部屋も洋服がいっぱい落ちてて、キレイじゃないじゃん!」
パパからの指示が納得いかないものなら、反発心ができちゃいます。
「ちゃんと勉強しろって?パパは勉強嫌いで全然せんかったって言ってたのに、なんでオレはせにゃんと?」
その心のモヤモヤから、乱暴したり、「親に向かって何ば言いよっとか!」と思うような言葉をぶつけたり、一切しゃべらなくなったりすることも。
10代は、大人と子どもの中間期でもあります。
大人のように自分で何でもやりたい気持ち、でも子どものままで親に守ってもらい、愛されていたい気持ち。
どちらの感情も持っている、とてもグラグラ不安定な時期なのです。
また、その背景には小さい時からの受けた愛情、親同士の仲など、家族を取り巻く環境が大きく影響するとも言われています。
では、「もしやこれって反抗期?」と思ったら。
2~4歳のイヤイヤ期と同じく、あたたかい目で見守りましょう。
「アレなの?コレなの?」と問い詰めたり、詮索せずに。
腹が立つ言葉をぶつけられたら、「ママ、すごく悲しいわ・・・。」とだけ伝えて、そーっとその場を去ってください。
たぶんその後も謝ってくれはしませんが、何か話をしにきたら、その子のほうを向いて、聞いてあげてください。
途中でツッコミは入れず。
ただ、ただ、聞いて、うなずく。
そこで「はぁ?何ばいいよっと?○○せにゃんでしょうがっ!」ではなく、「そうね。じゃあ、○○してみるとはどうね?」と指示ではなくアドバイスをしてあげてください。
しかしこの反抗期、一生続くわけではありません。
その子の成長過程の一つであり、親離れの準備でもあります。
ママも、同じく子離れの準備です。
寂しい気持ちもありますが、いずれは迎える自立のとき。
ずーっとお子ちゃまでいられるほうが、心配ですもんね。
そして、まれにいる「うちの息子、反抗期がなかったくらい優しい子なのよ~。」と自慢するじーちゃん&ばーちゃん。
それって、本当に優しい子なのでしょうか?
本当にそうかもしれませんが、制限され続けた子なのかもしれません。
自由を知らずに。
反抗することを許されずに。
大人になっても保護者がいないと何もできないままに。
つまり、自立できずに大人になってしまったのかもしれません。
もし乱暴な行動が多く見られるようになったり、ふさぎ込む状態が続き、学校にも行けなくなってしまったら。
学校のスクールカウンセラーや市町村の相談窓口の力を借りてみましょう。
ママにとっては一大事でも、いろんな子を見てきたカウンセラーにとってはほんの一例かも。
ママが子どもに「一人で抱え込んで、悩んでどぎゃんするとね?」と思うなら、ママも同じく。
ママも一人で抱え込まず、まずは相談してみましょう。
その子のためにママと家族ができること、その子の持つ心の声を聞く方法ががわかるでしょう。
以下は主な相談窓口です。他にも市町村のおたよりやホームページにも案内がありますので、見てみてくださいね。
熊本市/熊本市教育センター「あいぱる くまもと」
電話番号:096-362-7070(教育相談室専用電話)
八代市・八代郡、人吉市・球磨郡、水俣市・葦北郡/八代児童相談所
電話番号:0965-32-4426(八代地域振興局内)
荒尾市、玉名市、天草市、山鹿市、菊池市、宇土市、上天草市、宇城市、阿蘇市、合志市、下益城郡、玉名郡、菊池郡、阿蘇郡、上益城郡、天草郡/熊本中央児童相談所
電話番号:096-381-4451(福祉総合相談所内)
熊本県福祉総合相談所