人にうつりやすい「感染症」。
その子の感染症が広がらないようにするための「出席停止」です。
決められている「出席停止期間」を過ぎてからでないと、学校や保育園には出席できません。
かかった病気によって出席停止の日数、基準が決められています。
その基準をクリアできて、他に症状がなければ復帰できます。
もし出席停止日数や基準をクリアしたとしても、熱が続いている、体がぐったり、下痢や吐き気などが消えていなければ、もう少し家で様子を見てあげてください。
体が元気になっていないと、他の病気や同じ病気をもう一度もらってしまうかもしれませんから。
よその子に病気をうつさないことも大事ですが、その子の体のためにも十分休ませてあげてください。
ママは仕事を休まなければならないこともあるでしょう。
ママは元気でも、病気のその子はママやケアしてくれる誰かを必要としています。
できるだけそばにいてあげてください。
外せない仕事のときは病児保育施設を利用するのも、対策の一つです。
病児保育について →「病児保育施設ってどんなところ?」
ママだけではなく、パパと交替で協力できればパパも大活躍!
出席停止期間に「○日を過ぎるまで(経過するまで)」とある場合は、そうなった日の翌日を1日目とします。
たとえば・・・
1/10にインフルエンザによる熱が出て、1/12に熱が下がった小学生の場合です。
5日目の「登校不可」は、解熱後2日を経過していますが、発症後5日を経過していないので登校できません。
保育園・幼稚園児は解熱後3日が必要ですが、発症後5日も経過しているので、出席できるのは1/16からです。
以下が主な病気と出席停止期間です。
施設によっては別の基準を設けていることもありますので、欠席の連絡時に「いつになったら?どんな状態になったら出席できますか?」と確認してみましょう。
「目安」は施設よって違いますから、あくまでもご参考までに。
インフルエンザ
症状:高熱、関節や筋肉の痛み、せき、鼻水、のどの痛み、吐き気、下痢など。
出席停止期間:発熱などの発症後5日が経過していて、かつ熱が下がって2日(保育園・幼稚園児は3日)を過ぎるまで。
☆熱性けいれんや肺炎、脳炎になることもありますので、できるだけ子どもから目を離さないようにしましょう。
百日せき
症状:顔が真っ赤になるくらいの激しいせき、せきの後にヒューっと苦しそうに息を吸い込むなど。
出席停止期間:症状↑のようなせきが出なくなるまで。
☆赤ちゃんは肺炎や、せきで息が出来なくなることもあります。
麻しん(はしか)
症状:発熱、鼻水、目やに、目の充血、口の中に白いブツブツ、熱が下がったあと全身に赤いブツブツなど。
出席停止期間:熱が下がって3日を過ぎるまで。
☆1歳前後でかかる場合が多く、肺炎や中耳炎になることもあります。
流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)
症状:発熱、耳の下のはれ(痛み)、飲みこむ時の痛みなど。
出席停止期間:耳の下のはれがおさまるまで。
☆4歳前後でかかる場合が多く、発熱や耳の下のはれがない子もいます。
風疹(三日はしか)
症状:発熱、赤いブツブツ、耳の後ろや首のはれなど。
出席停止期間:赤いブツブツが消えるまで。
☆妊婦さんにうつると、お腹の子にもうつることがあります。できるだけ妊婦さんには合わないようにしましょう。
水痘(水ぼうそう)
症状:赤いブツブツ→水ぶくれ→かさぶた、食欲低下など。
出席停止期間:すべてのブツブツがかさぶたになるまで。
☆水ぶくれはかゆいですが、かきむしると化膿して跡(あと)が残りやすくなり、よその子にうつりやすくなります。かゆみ止めの軟膏を塗ってあげてください。
咽頭結膜熱(プール熱)
症状:発熱、のどの痛み、目やに、目の充血など。
出席停止期間:症状↑がなくなって2日を過ぎるまで。
☆1歳~5歳でかかる場合が多い病気です。病院の先生がOKと言うまではプールに入れません。
流行性結膜炎(はやり目)
症状:目の充血、ゴロゴロ感、目やに、点々としたにごり、まぶたのはれなど。
出席停止期間:病院の先生が判断します。
目安:↑のような症状が治まっていること。
☆家族でもタオルは別のものを使いましょう。病院の先生がOKと言うまではプールに入れません。
急性出血性結膜炎(アポロ病)
症状:目の激しい痛み、目の充血、ゴロゴロ感、目やに、まぶたのはれなど。
出席停止期間:病院の先生が判断します。
目安:↑のような症状が治まっていること。
☆家族でもタオルは別のものを使いましょう。
腸管出血性大腸菌感染症(O-157など)
症状:おなかの激しい痛み、水のような下痢、血の混じった便など。
出席停止期間:病院の先生が判断します。
目安:↑のような症状が治まり、抗菌薬による治療が終わっていること。☆食べ物や水、手指からうつる病気です。手洗いをしっかりと!
ヘルパンギーナ
症状:発熱、のどの痛み、のどの奥に白いブツブツ、食欲低下など。
出席停止期間:病院の先生が判断します。
目安:熱が下がって1日以上が経過し、口内炎がなく普段の食事ができること。
☆1,2歳の夏に多い病気です。のどの痛みから飲み物が飲めずに脱水症になることがあります。
溶連菌感染症
症状:発熱、全身に赤いブツブツ、のどの痛み、舌にブツブツなど。
出席停止期間:病院の先生が判断します。
目安:病院でもらった薬(抗菌薬)を飲んでから24~48時間が経過していること。
☆熱い、辛い、すっぱい、炭酸ジュースなどのどに刺激の強い食べ物や飲み物はさけてあげてください。
異型肺炎(マイコプラズマ肺炎)
症状:発熱、せき、のどの痛み、鼻水、たんなど。
出席停止期間:病院の先生が判断します。
目安:熱が下がり、せきが治まっていて、全身状態が良いこと。
☆小中学校での流行が多く、秋から冬にかけてかかりやすい病気です。
感染性胃腸炎(ノロウイルスなど)
症状:発熱、おう吐、水のような下痢、腹痛、食欲低下など。
出席停止期間:病院の先生が判断します。
目安:おう吐や下痢などの症状が治まり、普段の食事ができること。
☆冬に多く見られる病気で、おう吐や下痢により脱水症になることもあります。
伝染性紅斑(りんご病)
症状:発熱、ほっぺたに少し盛り上がった赤いブツブツなど。
出席停止期間:病院の先生が判断します。
目安:ブツブツがすべて消えていなくても、全身状態が良いこと。
☆ブツブツは1週間程度で消えますが、うつりやすいのはブツブツができる前の1週間です