仕事上ではもちろん、目上の人にも、初対面の人にも使う「敬語」。
「ちゃんとしなきゃ!」「ていねいにしなきゃ!」とがんばっちゃうもんで。
その場その場で対応するので、よぉ~く考えている時間もないもんで。
使い方によっては、相手が「?」と伝わらなかったり、「この会社は対応が悪い」と評価されることだってあります。
「気を付けたい・・・でも、わかんない!」そんなあなたのために!
よくある間違った敬語をご紹介します。
「あ、それ私、言いよる!」と思ったら、正しい敬語に直しましょうね。
そもそも「敬語」とは?一般的には相手を敬う「尊敬語」、自分をへりくだって(一歩下がって)相手を上に見る「謙譲(けんじょう)語」、「○○です」や「○○ます」などの「ていねい語」に分けられます。
「敬う(うやまう)」というのは、相手を大事に思い、礼儀正しくしますということです。
「○○する」ということを尊敬語では「○○なさいます」、謙譲語では「○○いたします」、ていねい語では「○○します」と、違う言葉に変わるんですね。
間違った敬語には、「二重敬語」や「過剰敬語」、「尊敬語と謙譲語の混同」などがあります。
要するに「考えすぎっ!」ってことなのです。
しかし、とっさに言わなきゃいけない時に正しい敬語を話すには、どれだけ日頃正しい敬語を使っているかが試されます。
慣れない間は意識的に実践してみてくださいね。
■「~の方(ほう)へ」
×「私のほうが、この紙のほうを、あっちのほうへ、持って行くほうでよかったですか?」
○「私がこちらの紙をあちらへお持ちしますが、よろしいですか?」
ほうほうほうほう、言い過ぎです。(「こぎゃん人、おるわけなかたい!」って思いました?私は会いました・・・。)
■「~られる」
×「田中社長様はあとで来られます。」
○「社長の田中様はのちほどお見えになります。」
×「資料は見られましたか?」
×「資料はご覧になられましたか?」
○「資料はご覧になりましたか?」
「~られる」を使うと、とってもていねいな言葉を使っているようですが、どんな言葉にでも使えるってもんでもないんです。
尊敬語で「来る」は「お見えになる」に、「見る」は「ご覧になる」になるのです。
役職(社長、部長、係長など)に様を付けることもNG。
役職名そのものが敬称(うやまう呼び名)なので、さらに「様」を付けると二重敬語です。
■「よろしかったですか?」
×「探されている商品は、これでよろしかったですか?」
○「お探しの商品はこちらでしょうか?」
商品を探しているのは「今」なのですが、なぜか過去形に。
よくある間違った確認のしかたです。
「よろしかったでしょうか?」は「よろしいですか?」または「○○ですか?」に変換してくださいね。
■「~になります」
×「ハンバーグ定食になります。」
○「ハンバーグ定食でございます。」
「~になります」は何かが変化をするときに使う言葉です。
極端に言えば「こちらのサナギはアゲハチョウになります。」
これは変化をしていますよね。
もっと現実的な例は「3月までは3,500円ですが、4月からは4,500円になります。」
これも変化をしていますよね。
テーブルに届いたハンバーグ定食は変化しません。
■「させていただいております」
×「今月のチラシに載せさせていただいております。」
○「今月のチラシに載せています。」
○「今月のチラシに掲載しております。」
「~させていただいております」と言うと、とっても丁寧な言い方にも思えますが、実はそうでもないのです。
上の×「~載せさせていただいております。」を噛まずに言えたら、それはそれで素晴らしいですけどね。
「~させていただいておりますが、よろしいでしょうか?」と相手のOKをもらうときに使いましょう。
「じゃあ、これは?」と迷ったら、下の表を参考にしてみてくださいね♪
★敬語にちゃちゃっと変換表★